女性が演じるジェームズ・ボンド

宙組公演『カジノ・ロワイヤル』では真風涼帆さんがジェームズ・ボンドを演じていますが、実は女性がジェームズ・ボンドを演じるのは世界初。簡単にこれまでのジェームズ・ボンドとジェンダー関連の問題を振り返ってみましょう！

007とジェンダー
1. ジェームズ・ボンド
2. ボンド・ガールズ
女性が演じるジェームズボンド
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007とジェンダー

ジェームズ・ボンド

近年のハリウッドでは、人種や性別などのバランスに配慮した多様なキャスティングがなされています。

『007』シリーズのジェームズ・ボンドはこれまで６人の男性俳優が演じてきましたが、ハリウッドでのこのような流れを受けて「女性がジェームズ・ボンドを演じるべきか？」という議論もあったそうです。

ただ、2021年の『007／ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもってジェームズ・ボンド役を引退するダニエル・クレイグは、次期ジェームズ・ボンドを女性が演じることについて否定的な見解を示しました。

ダニエル・クレイグ、女性の新007を否定。

ダニエル・クレイグは、「ジェームズ・ボンドと同等に優れた役」を女性や有色人種の俳優達に用意するべきだと考えているそうだ。

ボンド・ガールズ

また、『007』といえば魅力的な女性キャラクターが登場するのがお決まりとなっています。

近年のフェミニズムの流れを受けて、ボンド・ガールズは大きな変化を遂げてきたそうです。こちらの記事が詳しくて面白かった↓

「女性蔑視の太古の恐竜」と呼ばれたジェームズ・ボンド。『007』シリーズはどう進化したのか？ | CINRA

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原作小説の『007/カジノ・ロワイヤル』は宝塚版とは異なり、ヴェスパー（宝塚で演じているのは春乃さくらさん）がヒロインとなっていますが、結構衝撃的なラストでした。ジェームズ・ボンドのあまりの冷淡さにびっくりしましたね。

蛇足ですが、松田青子さんの小説『女が死ぬ』には歴代のボンドガールズが一堂に会しておしゃべりをする、という内容の短編があって面白かったです。『女が死ぬ』は短編集なのですが、どれも短く読みやすいながらも示唆に富んでいて非常に面白かったです。おすすめ。

女性が演じるジェームズボンド

先日、『憂国のモリアーティ』という漫画を知りました。ロベスピエールが出てくるということで知ったのですが、この漫画は皆さんご存知、『シャーロック・ホームズ』のモリアーティ教授が主人公です！！

600万部突破の大人気漫画だそうで、これまでに２回舞台化されてきました。そしてなんとこの『憂国のモリアーティ』にはジェームズ・ボンドが登場します！2021年の公演では立道梨緒奈さんがジェームズ・ボンドを演じました。

「じゃあ真風さんじゃなくて立道梨緒奈さんが女性初のジェームズ・ボンドじゃん！」と思われるかもしれませんが、実は『憂国のモリアーティ』でジェームズ・ボンドを女性が演じるのには深い理由があるのです。ネタバレになるのでその理由は言えないのですが、きっと読むと「そういうことか〜！」と納得すると思います。ということで、やはり真風さんが女性としては世界で初めてジェームズ・ボンドを演じるということになります（読めばわかります）。宙組ファンの方はぜひ漫画を読んでみてください！

2023年８月にはミュージカルも上演されます！そして今回ジェームズ・ボンドを演じるのは、なんと88期、元雪組の大湖せしるさん！！気になりすぎる……！