星組版1789変更点①1幕[最新版]

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以前、初日の感想をSNSで調べて星組版の1789にどんな変更があるかまとめたのですが↓

先日ついに自分の目で確認することができましたので、星組版の1789が月組版や東宝版とどのように違うのかをまとめていきたいと思います!

主な変更点

冒頭

月組版はバスティーユ陥落のところから始まりますが、星組版ではカット。東宝版やフランスの初演版同様、ボーズ地方でロナンの父親が射殺されるところから始まります。

東宝版やフランスの初演版ではソレーヌが「叫ぶ声」を歌うのですが、星組版ではなかったような気がします。小桜ほのかソレーヌの「叫ぶ声」聴きたかったですね……。ですが、「叫ぶ声」がカットされたことでストーリーがすぐに進むので、その分わかりやすくなっていたかも?

パリの街角

続いてパリのシーン。月組版では、印刷所でカミーユ(デムーラン)とロベピたちが「今こそ革命を起こすときがきたのだ」と歌っているときに、飢えたロナンがやってくる、というシーンでした。

今回の星組版では東宝版を踏襲し、パリの飢えた農民たちの姿から始まります。そこへカミーユとロベピがやってきて演説を始めて、三部会の開催を提唱します。そこにロナンが現れ、「そんなの開いたって奴らの思うままになるだけだ!」と言い、革命家たちに「君ともっと話がしたい」といわれて、一緒に印刷所へいく、という流れになっています。

私の記憶が正しければ、東宝版ではパリの民衆たちが結構おどろおどろしい感じで「パンがない!」と叫ぶのですが、星組版ではここまで悲惨な感じではなかったような。

あとは東宝版だとカミーユとロベピの両方が帽子をかぶっているのですが、星組版では帽子をかぶってるのはありちゃんカミーユだけでしたね。2人が中央に出てきてさっと2手にわかれるというシーンがあって、私は東宝版のこのシーンが大好きなのですが(特にカミーユとロベピの目線!)、星組版ではちょっと違う雰囲気になっていました。本当にちょっとですけど。

印刷所

きました、ここで「革命の兄弟」です!!

「革命の兄弟」は東宝版で追加された楽曲です。

このシーンで、デムーランが自分で書いた記事をロナンに見せるのですが、そのときロナンが「てつがく……って何だ?」と言います。このセリフ回し、礼真琴ロナンはとても自然な感じがしましたね。「それなら、あんたたち学のある兄さんたちより俺の方が知ってるかもしれないぜ!」っていうセリフも、無邪気に言っているような印象を受けました。東宝版のロナンは結構強気っていうか、ロベピたちに喧嘩売ってる??みたいな口調だったのですが、礼真琴ロナンはもっと親しみやすい感じかも。

ヴェルサイユ宮殿

きた〜〜!今回のアントワネットの衣装は月組版とも東宝版とも違いましたね。

東宝版ではラマールが「お待たせ〜!」といって女装してくるシーンからスタート(ロワゼルとトゥルヌマンは虫の仮装)なのですが、星組版は月組版を踏襲していました。トランプの衣装でしたね。かわいい!

パレ・ロワイヤル

ここの冒頭、東宝版だとダントンがシャルロットのことを「新しい彼女」として紹介するのですが(もちろんネタです)、星組版ではどうなってましたっけ?一度の観劇で全てを把握するのは難しかった……。月組版では「あとで新しい彼女紹介するよ!」だったのですが、星組版もこちらの月組版を踏襲していましたかね?

その後ダントンがソレーヌを紹介するシーン。セリフは変わらないと思うのですが、天華えまダントンの役作りによって、だいぶダントンのキャラクターが月組版の沙央くらまダントンとは違う感じになってました!

特に、ソレーヌとロナンが兄妹だと発覚するところ。沙央くらまダントンは「知り合いか!」「ええ〜〜っ!!(絶叫)」って感じだったのですが(それはそれで豪快で面白い)、天華えまダントンはもっと大人っぽく、「知り合いか……?」みたいな感じでした。なんていうか、天華えまダントンの方が包容力のある感じがしました。

そしてソレーヌによる「夜のプリンセス」。これについてはまた別記事で書きます!

続いて、オランプに案内されてアントワネットがやってきます。相変わらず、「それ、人目を忍気あるの??」みたいな派手派手衣装だった気がします。

そして月組版ではここでアントワネットとフェルゼンのデュエット「許されぬ愛」がありましたがカットです!ちなみに東宝版ではアントワネットとフェルゼンは「夢よ永遠に……」を歌うのですが、もちろんこれもありません(でも、「夢よ永遠に……」はフィナーレの男役群舞でロック調になって出てきます!)。

バスティーユの監獄

セリフ、音楽は特に大きな変更はなかったと思うのですが、ダンスと拷問道具がパワーアップしてましたね。

まずダンス。ロナンとペイロールが歌っているとき、後ろの監獄に入っている男役たちのダンスがとっってもかっこよくなってました!キレッキレです。フランス版っぽかったかな。

「危険思想を消してやる」というペイロールに対して、「お前たちの方が狂ってる!」というロナン。そして「狂っている」から監獄に入れられているはずで、ロナンが連れられてきたときは「また拷問でも始まるのか〜?」とにやにや下品そうにしていた監獄の男たちが、途中でキレッキレのダンスを踊るんです。まじでどっちが狂ってるのかわからん。フーコーの『監獄の誕生』を想起させる名シーンでした!

拷問器具は、月組版のときはわりとゆるい感じというか、ちょっと頑張れば首抜けない?って感じだったのですが、今回は本格的に苦しそうな器具になってました。あれは確かに脱出できない……。

礼真琴ロナンの苦しみ方もあまりにリアルで、「本当にやきごておされた??」とオペラでガン見してしまいました。もちろん本当にはおされてません。

ヴェルサイユ宮殿でのオランプとアルトワ伯の会話を挟んで、ロナンがオランプとピュジェ中尉によって監獄から脱出するシーンになります。

ここで兵士が身代わりとなるのですが、月組版とも東宝版とも違いましたね。月組版のときは首と両手を挟むタイプの拷問器具?みたいなのに入っている、東宝版では口を塞がれて座っている、という感じだったと思うのですが、星組版では拷問器具で両手を吊るされていました……。身代わりになった兵士、鳳真斗愛さんが良い味を出していましたね◎

ムニュ・プレジール館

いよいよ三部会です!ここは月組版とほぼ同じでしたかね。

ただ、ルイ16世が「余が治める国の議員たちを歓迎しよう」と歌う箇所の伴奏がちょっと変化しているような気がしました。

それから、地味に違うのが議員の数!月組版では「第一身分僧侶達が308人/ 第二身分貴族達で285人 / 第三身分平民達が621人」なのですが、東宝版、星組版では「第一身分 僧侶達が291人 / 第二身分貴族達で270人/ 第三身分平民達が578人」になってます!

東宝版では、ラマールとロワゼル、トゥルヌマンが人形と人間を操りながら人形劇のようにして三部会について説明するという方式なのですが、今回の星組版は月組版を踏襲しているので、革命家たちが自分の口で「1人1票と約束すれば申し出に応じよう」といった台詞を歌っていました。

東宝版の人形劇のシーン、実は大好きなんですよ……。政治って演劇なんだなあと思わされる、本当に名シーンです。「特権階級〜」で吉野圭吾アルトワ伯がやじろべえみたいにふわふわしてるのも面白いし、何より三浦涼介ロベスピエールの圧倒的美……!

でも月組版、星組版の、聖職者や貴族たち、平民議員が集まってそれぞれ歌って踊ってるのも大好きなので、今回も大満足です。

そうそう、東宝版では平民議員として登場するのはロベスピエールとミラボーなので史実通りなのですが、宝塚版ではカミーユ、ダントンも登場します。史実ではこの時点でこの2人は議員じゃないのですが、宝塚版1789だとカミーユが主導的な役割なのでしょうがないのかな?

それに史実とは違っても、その後の展開を知っているだけに(ロベピが2人を処刑)、ここでこの3人が平民議員の服を着て並んでいるのが本当に嬉しかったです。これだけで泣きそうになりました!

それから、この曲が終わった後、月組版では、ネッケルに対してかちゃデムーランが「ちょっと、どういうことですか?」、たまきちロベピが「わかるように説明してください」って言うのが急に現代日本みたいになるなあとツボっていたのですが、今回はどんな感じだったんでしょうか?聞きそびれました。

月組版『自由と平等』では、ロナンの「俺の親父は農民で ペイロール伯爵に撃ち殺された!」というセリフがラップっぽかったのですが(かなり癖強で中毒性がある)、今回は東宝版同様、ラップではなく自然なセリフのようになっていました。

サン・ドニ大聖堂

ここでは東宝版同様、オランプの「許されぬ愛」が追加されていました!

ムニュ・プレジール館前

再びムニュ・プレジール館前、一幕終わりです。

ここは月組版と大体同じ感じだったような気がします。

東宝版では「街は我らのもの」という静かなナンバーがくるのですが、今回の星組版では月組版同様、「声なき言葉」が歌われていました。盆が回り、登場人物がそれぞれの思いを吐露し……これぞイケコ!『ポーの一族』の一幕終わりのような感じです。テンションあがりますね。

月組版では龍真咲ロナンがキメ顔をして終わっていたのですが、今回はシャルロットが「ロナンはどうするの?(革命に加わるの?)」と聞いて、ロナンが観客の方を向いて終わり、という感じでした。ロナンの迷いが強調されている感じ。

まとめ

今回は1幕の変更点をまとめてみました!まだまだ私が気付けていない点もあると思うので、他にも気づいた点があった方はぜひ教えてください。

今回の星組版は東宝版に依拠するところが多いですが、月組版も残してタカラヅカらしさを出していましたね。2幕の変更点も後ほどまとめてアップしたいと思います!

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フーコーの『監獄の誕生』。フーコーは良いぞ。狂気、理性について考えたい方に。

政治と演劇についての名著!政治と演劇の類似性を直接的に考えるというよりかは、歌舞伎やギリシャ悲劇などからデモクラシーや民法の理念を考えるという本です。中高生との対話の記録なので、めちゃくちゃ読みやすいです。著者の言っている内容が深すぎて、じっくり考える時間が必要になるんですけどね!

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月組版↓比較にぜひ◎

東宝版。2つバージョンがあるよ。三部会のシーンが推しです。

フランスでの初演版はこちら。宝塚・東宝版とはまた違います。

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