皆様、GWはいかがお過ごしでしたか?
私は読書三昧でした〜。今回は備忘録的に、この連休で読んだものをメモしていきます。
辻村 深月『ふちなしのかがみ』
ホラー&ミステリーの短編集。学校の怪談をモチーフにしたものや、子ども時代の刹那の輝きを切り取ったものまで、ホラーなのにみずみずしさがあって面白かったです。一気に小学生の頃に戻れる作品。
ぺク・オニュ『ユ・ウォン』
「私を苦しめたのは、善意」というキャッチコピーが強烈で手に取りました。2019年に第13回「チャンビ青少年文学賞」を受賞した作品とのことですが、確かに青春小説らしい成長譚ではあったかなという印象。物語の構造やモチーフの使い方が緻密に練られていて良かったです。伏線がすべて回収される感じでした。逆に、勘の良い方なら予想がつきやすいストーリー展開かも(私は予想できなかったけど笑)。
もちろん、主人公は「善意」によって苦しんではいるんですが、この作品でラスボス的に描かれる「おじさん」はあまり善意のひとには見えないような気がしました。クラスメイトやシナ姉さんといった、本当に「善意」から行動している人との軋轢や葛藤を知りたかったなあ。ただ、「語らないことによって語る」というような雰囲気もあり、逆に書かれていないことが妙にリアルなような気もしました。名作だと思います。
ユ・ウォンのその後を描いた作品もあるそうなので、ぜひ読んでみたい。
ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』
やっと読めた!!ページをめくる手がとまりません。歴史好きを自称しているくせに、私の興味の範囲がいかに狭いかということを思い知らされました。他の動物と対して変わらなかった人類が(むしろ体は小さいし弱い)、想像力・虚構を信じる力によって地球を征服していったという主張はとても面白いですね。虚構を語り、信じる力によって人類は次々と様々なことを可能にしていったけれど、そのせいで他の動物たちが絶滅したり、血を血で洗うような凄惨な争いが起きたりと、まさに想像力は劇薬です。GWは上巻までしか読めなかったので、下巻の科学革命が楽しみです。
重力は人間が信じなくてもそこにあるものだけれど、定義や定理といったものは人間の想像力の産物でもある。このような両義性をもつ科学が、どのように人類の歴史に影響を及ぼしてきたのか、それから今後どのような可能性があるのか。続きを読むのが非常に楽しみです。
鈴木 隆美『恋愛制度、束縛の2500年史 古代ギリシャ・ローマから現代日本まで』
これは1789予習のために読み始めました(え)。
1789の制作発表を見て、「そういえば本当にフランス革命では恋愛の自由は謳われていたのだろうか?」という疑問をもったことがきっかけです。フランス革命ってヅカ的には「身分を超えた恋愛を勝ち取るぜ!」みたいなところがありますが、実際のフランス革命は経済的自由の拡大を求めたブルジョワ革命だった、と主張する研究者もいるじゃないですか。フランス革命の語られ方自体、時代によって異なるので面白いですよね。
この本の感想についてはまた別の記事にまとめたいと思っています。
シュテファン・ツヴァイク『昨日の世界』
『ベルサイユのばら』の下敷きになったと言われているのが、ツヴァイクの『マリー・アントワネット 』です。高校時代、ツヴァイクの『マリー・アントワネット 』を読んでいたく感動したものですが、久々にツヴァイクを読みたいなあと思って、今回はこちらの『昨日の世界』を手に取りました。
ナチズムの嵐が吹き荒れる中、ツヴァイクはどのように生きたのか。読んでいて苦しくなるような文章も多いですが、激動の時代の息吹を感じられてとても良かったです。
小林 航太『オタク六法』
宝塚関連で最近著作権が話題になっていたので手に取りました。
表紙絵はキャッチーな感じですが、中身はかなりしっかりしていました。判例や条文がひかれているのでわかりやすかったです。推し活をするうえで欠かせない法律の知識が網羅されています。
おわりに
まだまだ知らないことがたくさんあるな〜!これからもたくさん本を読みたいです(小並感)。
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ちなみに私のように『二人だけの戦場』に感銘を受けたかたにおすすめなのがこちらの本、『男役の行方: 正塚晴彦の全作品』。『二人だけの戦場』をはじめとした正塚作品が解説されています!『愛するには短すぎる』についての章もあるので、雪組全ツに向けて読むのも良いですね◎ 私も読んでみよう。
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