1789キャスト別感想第7回目の今回は、私が魂を射抜かれてしまった天華えまダントンについてです!
どこまでも大人
天華えまダントン、率直に言うと、大人な魅力に溢れていました……!
色気
まずは色気。「あんたが俺に色気ってものを教えてくれたんだ!」って感じでした(ロナン風)。今まで見たどのダントンよりもすごかったです。髪型も最高。カミーユ&リュシル、ロナン&デムーランというピュアピュアなかわいさ溢れるカップルと、ダントン&ソレーヌの対比がやばかったです……。サイラモナムールのシーンとか、目が足りなさすぎてどこを見ればよいかわからないですよね!!
むさ苦しさ
そしてこんなにカッコ良いのに、どこかむさ苦しさもありました。天華えまさん、お顔立ちがとても端正なので、ダントンをやると聞いたときは、一体どんな綺麗なダントンができあがってしまうの??という感じだったのですが、こんなにむさ苦しくて暑苦しい役作りも似合うんですね……!ジャガビーの女豹に続き、天華えまさんの新たな魅力が開花していました!
「モテないこの俺に」は説得力なさすぎだろ〜!!と思いつつも、いや、確かにこのむさ苦しさ。万が一モテないとしたらこれが原因かも……?と思えるほどの絶妙なバランスでございました。それに全員がキラキラしすぎていて、この世界線の「モテる」のハードル高そうだしね……。
そして『ひかりふる路』の彩風咲奈ダントンへのリスペクトもあるような役作りだった気がします!彩風咲奈ダントンはひたすらに豪快。妻への愛情も描かれますが、ほんの少ししかないので、今回がっつりダントンの恋愛が描かれていたのが幸せでした(史実的には1789年の時点でダントンはガブリエルと結婚しているはずなのですが、まあそこは良しとしましょう!)。
舞台上での全ての動作が本当にダントンという感じで、生きているダントンが目の前にいるかのようでした……!隙のない役作りで、どこをどう切り抜いてもダントンという感じです。もちろん実際よりも100倍くらいカッコ良くなっているとは思いますが!(笑)
視野の広さ
そしてダントンといえばなんといっても視野の広さ!行動力がある一方で、どこか一歩引いて全体を俯瞰してみているところがあります。利害の調整役、まさに近代の政治家という感じ。「あんたたち革命家に俺の苦しみがわかるはずない!」というロナンに「やめるんだ」と言って割って入るところは本当にダントンらしいですね。それから「会議を再開しろ!」というセリフも良かった。
「パレ・ロワイヤル」はダントンの独壇場という印象だったのですが、今回の天華えまダントンの「パレ・ロワイヤル」は若干違うような印象を受けました。パレ・ロワイヤルに集まる民衆のことを一歩引いたところから見て、仲間たちを紹介している感じ。あくまでも主役はお前たち民衆なんだぜ!というような雰囲気を感じました。音楽も歌詞も同じなのに、演者によってここまで違いが出るのって本当に面白いです。
天華えまさんのダントンをもっと見たい
本当に今回のダントンが最高すぎて、もっと見ていたいです。
特に、天華えまさん主演で映画『ダントン』をやってほしいです。この映画本当にダントンがカッコ良いんですよ。天華えまダントン、極美慎ロベスピエール、暁千星デムーランで上演してほしいです。
この映画は、ロベスピエールの恐怖政治を止めるために、田舎に隠居していたダントンがパリにやってきたというところから始まります。命を賭けてロベピをとめ、民衆を守ろうとするダントン、本当に最高です。それからメインは裁判でのダントンの演説なのですが、これが本当に名言ばかり。天華えまダントンでこの演説を聞きたいです!!
あるいは『ダントンの死』でも可!こちらもダントンが処刑されるまでの様子が描かれています。
オペラ化もされています↓
おわりに
天華えまダントン、本当に歴史から抜け出てきたかのようでした……!天華えまさんはこういう磊落な役も似合うんだなあということがわかったのも大きな発見でした。
これまで実はあまり天華えまさんのことを知らなかったのですが(小声)、1789観劇後にロミジュリを見返し、死もマーキューシオも最高じゃん!となりました。スカピンの新人公演も見てみたいと思います!
次回は小桜ほのかソレーヌです!
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『小説フランス革命』シリーズの最後の方、ダントンがデムーランと一緒に処刑場に向かう途中の会話が神でした。友達なのに、どうしてこうなっちゃったんだろうねえ……と切なさマックスです。
彩風咲奈ダントンも最高でした……!天華えまさんのダントンで再演してほしい!!
アーレントの入門書。なぜここでアーレント?と思われるかもしれませんが、アーレントはフランス革命についても論じているのです。こちらは初心者にもわかりやすい入門書です。直接的にロベピとダントンについては触れていませんが、個人的には、なぜロベスピエールとダントンが決裂してしまったのか、その思想的背景について思考を深めることができました。
こちらはアーレントのフランス革命論。なぜフランス革命は失敗したのか?それは、ロベスピエールが「同情」という本来政治の領域にはそぐわない感情を持ち込んだからである……という話。
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神!!!舞台写真は売り切れ続出なので、ぜひこちらを!!
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