ロベスピエールは陰謀論にどのように向き合うか?①

人権宣言フランス革命雑記

いきなり香ばしいタイトルですみません。ここで画面を閉じないでください!

私はこれまで陰謀論について詳しく調べたことがなかったのですが、最近とあるきっかけがあって陰謀論関連の本を読むようになりました(先に書いておきますが私は陰謀論は信じていません!ので、陰謀論については否定的な見地からの記事になります)。そこで初めて知ったのですが、フランス革命もフリーメイソンの陰謀によって引き起こされたという陰謀論があるとか!せっかく自由と平等のために立ち上がったのに、そんなこと言われたらロベピ怒っちゃうじゃん??ロベピだったら陰謀論にどう対処するんだろう??本日はそんな観点から、フランス革命と陰謀論について考察します。

陰謀論に興味を持ったきっかけ

そもそもなぜ陰謀論関連の本を読み始めるようになったかというと、最近『ダ・ヴィンチ・コード』という映画を見ていたくハマってしまったからです。『ダ・ヴィンチ・コード』はアメリカの作家ダン・ブラウンの2003年の小説で、2006年にはトム・ハンクス主演で映画化されました。ネタバレになってしまうので詳しくは紹介しませんが(ぜひ全編を見てこのエキサイティングさを体験してほしいです)、トム・ハンクス演じるハーバード大学の宗教象徴学者・ラングドンがとある殺人事件に巻き込まれ、キリスト教に関する謎を追っていく、というストーリーです。本作があまりに面白かったので一気に続編の『天使と悪魔』『インフェルノ』も見てしまいました。アマゾンプライムビデオで無料でみれます。

結構残酷なシーンが多く、血を見るのが苦手な私は冒頭から「これは途中で見るのやめようかな……」と思うほどだったのですが、あれよあれよという間に引き込まれていき、結局一気に最後まで見てしまいました。

私がキリスト教に詳しくないということもあると思いますが、『ダ・ヴィンチ・コード』で明かされる内容は今まで聞いたことがないようなものでした。

「そんな話聞いたことなかった!もしこれが真実ならすごくない??」と大分興奮しながら見てしまったのですが、ここで「もしかして今私が感じているこの気持ちは陰謀論を信じる人のそれと似ているのかも?」という疑問が生じました。

私はキリスト教に詳しくないため、『ダ・ヴィンチ・コード』に描かれていることのどこまでが真実なのか、今の自分の知識の状態では判断することができません(「『ダ・ヴィンチ・コード』陰謀論」とかで検索してもあまりヒットしないので、『最後の晩餐』やマグダラのマリアに関する研究書を読んでじっくり考えたいと思います)。しかしそんな私でも、2時間以上の映画を飽きることなく一気見してしまったのです。それはなぜか。「今までに知らなかった世界観、あるいは世界の説明の仕方を開陳してくれたから」に他ならないと思います。そしてこの知的好奇心を刺激する感覚こそが、陰謀論がこれほどまでに世に浸透する理由の一つなのではないかと感じました。

ということで、自分にも陰謀論を信じるポテンシャルがあるということに気づいてしまったので(というか知的好奇心を持つ人間なら誰にでも信じる可能性はあると思う)、これまでは「えーそんなの信じてるひといるんだ」で片付けてしまっていた陰謀論をきちんと調べる気になりました。

今回読んだのは以下の2冊です。花組『ポーの一族』でおなじみのマダム・ブラヴァツキーやオルコット大佐も出てきました。

辻隆太朗(2012)『世界の陰謀論を読み解く』東京:講談社.

海野弘(2014)『世界陰謀全史』 東京:朝日新聞出版.

ロベスピエールと陰謀

そもそも、ロベスピエールについて少し勉強したことのあるひとならご存じかと思うのですが、ロベスピエールは「陰謀」という言葉をしょっちゅう口にしていました。

自分の信じる「正義」と合致しない行動をとる人間は「反革命的」、あるいは「貴族の陰謀に踊らされている」と。

一方で、ロベスピエール自身も反対の意味で陰謀論にさらされていたんですよね。ロベスピエールは「オーストリア委員会」と呼ばれる組織の手下なのではないか?と。

こちらの記事が詳しいです↓

第10回 「陰謀」への強迫 | ロベスピエール 民主主義の殉教者 | 高山裕二 | 連載 | 考える人 | 新潮社
フランス革命において「真の民主主義」を追求したがゆえに、次々と政敵を処刑する「恐怖政治」の権化となり、自らもまたギロチン台の露と消えたロベスピエール。その生涯を辿り直し、民主主義に内在する「魔性」を浮き彫りにする。

数々の研究者が指摘していることだと思うのですが、革命の中心人物となったあとのロベスピエールは、極端な考え方に毒されていました。すなわち、この世界には「敵か味方のどちらかしかいない」というものです。ミラボーやダントンであれば「いやいやグレーゾーンもあるぞ。そんなに現実は単純じゃないんだ、マクシム!」とでも言いそうなものですが、ロベスピエールはあまりにも潔癖というか、自分の信じるものだけを絶対に信じぬくひとでした。しかも傍にはもっと過激なサン=ジュストが常にいるわけですから、さらに考えは加速します。ロベスピエールの、「私に少しでも反対する者は敵」という考えが恐怖政治の一因となったといって良いでしょう。

ここで見られる、世界を「敵か味方か」に分ける単純な思考法は陰謀論とも共通します。……ということはロベスピエールは陰謀論とも親和性が高いのでしょうか?

次回に続く

今回はひとまずここまでとします。次回以降はフランス革命と陰謀論やロベスピエールの思考の危険性についてじっくり考えていきたいと思います!

お付き合いいただきありがとうございました。

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