『応天の門』めちゃくちゃ控えめな予習

月夜に梅花を見る宝塚作品考察

ついに明日、月組『応天の門』初日ですね!遅ればせながら、今更になって少しだけ『応天の門』予習を始めました。予習と言っても本当に少しですが。

皆様は観劇する前に予習していきますか?私はするときもあるししないときもある、というタイプです。例えば、過去にすでに上演された演目なら過去の映像を見てから観劇することもあるのですが(演者によってどんな違いがあるのか比較したい)、書き下ろし作品はネタバレ感想は見ずに行くタイプ。劇場で「えーっこういう展開!?」となるのがとても贅沢な気がするんですよね。だからあえて予習をしていかないという場合もある。

そして今回は、原作のある作品のタカラヅカ化。劇場で初めて見て「!?」という感覚を味わいたい気持ちもあるけれど、少しは雰囲気を味わっておきたい……ということで、本当に少しだけ予習をしました。今回はその結果を紹介します。

原作漫画『応天の門』

概要

『応天の門』

灰原 薬による漫画。2013年12月号から『月刊コミックバンチ』(新潮社)にて連載中。

2017年には第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞。

以下のリンクから、無料で1、2、3、66、67、68話を読むことができます。

https://www.comicbunch.com/manga/bunch/outen/

感想

私は1、2、3話だけを読みました。なぜ3話だけまでなのかというのは後述……。

思ったよりもおどろおどろしい感じで、平安時代特有の、現実と空想世界がごちゃまぜになってしまう感じ(占いを重視したり、鬼が出てきたり)の雰囲気がよく出ていました。登場人物がキャスティングされているタカラジェンヌの方々と合致しすぎて、読みながら自然と脳内ではタカラヅカで上演されている様子が浮かんできました。特に在原業平最高。めちゃくちゃイケメン。ちなつさんに合致しすぎている……。

私は作品を読んだ後、感想をググってしまう癖があるのですが、今回もネットを徘徊していたところこんな記事を見つけました。

欲が生みだす怪異を、知恵で照らして解体する 『応天の門』 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
『応天の門』1  推しがいると詳しくなるの法則 オタクはごく一部の歴史にだけは妙に詳しかったりする。大抵は、どこかで推しを見つけるためだ。幕末や平安、戦国時代の一部あたりが多いと思う。具体的には新撰組(主に土方歳三か沖田総司)、安倍晴明、伊達政宗のどれかには、誰しも引っかかってるんじゃないかなあ。『応天の門...

この記事、よくまとまっていて良かったです。明らかにこの記事を書いた人はオタクなんだろうな、という感じの文章で親近感もわきました。笑

特に面白いと思った箇所を引用します。

テーマはいわゆる「一番恐ろしいのは人間」というやつになると思うのだけれど、それだけで終わらせないから面白い。

様々な立ち位置のキャラクターたちが、信念や怨念、利害やしがらみを通して見る世界は多彩で、人間の知恵をどう使うかで、世の中の見え方はこんなにも変わるのかと思わされる。

「欲が生みだす怪異を、知恵で照らして解体する 『応天の門』」より

「一番恐ろしいのは人間」……。ファンタジーっぽさがありながらも、徹底的に現実主義的な作品ということでしょうか。

おそらく、クライムサスペンスとしての本作は、タイトルにもある「応天門」にまつわる歴史的大事件がクライマックスになるのだろう。すでに丁寧な伏線も張られている。

「欲が生みだす怪異を、知恵で照らして解体する 『応天の門』」より

「応天門」にまつわる事件!? そんな事件があったんだ、と初めて知りました。もしかして月組公演の肝となるのもこの箇所なのかな? 確かにすでに私が読んだエピソードにも門に関する記述が出ていたので、もしかしてあれは伏線だったのかしら、、、。

※2023年3月6日追記

原作漫画が完結していないということもあってか、月組公演では応天門に関する事件は取り扱われていませんでした……!私の予想は外れました(汗)ご注意ください。

あまり知られていない事件なので、気になった方は、ぜひ調べずに本作を読んでほしい。日本史に残る大きな謎のひとつがどう描かれていくのか、とても楽しみだ。

しかし本作、何が切ないって史実だということ。この物語は歴史が最大のネタバレをしており、私たちは、先の展開をすでに知っている。唐に憧れる道真が遣唐使を廃止させた理由や、平将門、崇徳天皇と並ぶ日本三大怨霊になった経緯を思うと、「道真きゅんいったい何があったの…」と言いたくなる。

「欲が生みだす怪異を、知恵で照らして解体する 『応天の門』」より

私は↑の記述を読んで、漫画を読むのをやめました。

これは家で一人で漫画を読んで驚くのではなく、劇場で続きを楽しみたい!と思ったんです。あえて原作を読まずに劇場であの贅沢な感覚を味わいたいので、私はあえて原作漫画は3話以降読まずに参戦します。もちろん、「応天門」に関する史実も調べずに行きます!観劇したあとに調べて記事を書くかも。

ちなみにがっつり原作漫画を読みたいという方はこちら↓

平安時代を知る

というわけで原作漫画を読むのはやめてしまったのですが(観劇後に読むのを楽しみにしている)、平安時代のコンテンツにがっつり触れるのが高校の古典の授業以来で、「平安時代ってどんな感じだったっけ?」という感じになっているので、観劇するまでに何冊か本を読みたいと思います。

以下、気になる本を挙げておきます。

平安女子の楽しい!生活

これは気軽に読めそうで良さそうです。平安時代入門に最適かも。

平安男子の元気な!生活 

男子バージョンもある。女子版と一緒に読みたいですね。

『平安貴族サバイバル』

「人間」としての平安貴族を知ることができそう。当時の貴族たちがどんな悩みを抱えていたのかを知ることで、『応天の門』に描かれる「人間の恐ろしさ」をはかりしることができそうです。

平安時代大全

この本は平安時代の文化が網羅的に紹介されていて勉強になりそう。310ページもあるのに1,100円って実質無料じゃん(意味不明)。

菅原道真を知る

菅原道真 学者政治家の栄光と没落

安定の中公新書。これは簡潔にまとまっていて良さそう。まずはこの一冊から。

天神様の正体 菅原道真の生涯

やっぱり、菅原道真といえば学問の神様という印象が強いですよね。彼がどのようにして栄華を極め、没落し、そして怨霊として恐れられるようになったのか。こちらの本も面白そうです。

詩人・菅原道真 うつしの美学

菅原道真の詩を「うつし」という観点から分析した本。これは少し専門的な感じがしますね。

在原業平を知る

伊勢物語 在原業平 恋と誠 

これは面白そう!表紙もおしゃれ。在原業平入門、という感じですね。

在原業平 (コレクション日本歌人選)

これは在原業平の歌が中心の本。歌人としての彼を知りたい方はどうぞ。

新版 伊勢物語 付現代語訳

そして在原業平といえばやはり『伊勢物語』。高校時代古文で「東下り」を読んだのですが、そこで出てくる歌「らころも つつなれにし ましあれば るばるきぬる びをしぞおもふ」という歌が大好きだった。これ、頭文字をとると「かきつばた」(とても美しい、紫色の花の名前)になるんです。あまりにもおしゃれすぎてびっくりした記憶があります。「東下り」は好きすぎて高校時代暗唱してました。この機会にもう一度読もうかな。

おわりに

ポスターが発表されたときから御三人のあまりの美しさに「!!??(言葉にならない)」となっていましたが、いよいよ明日からは3Dで動くのか……。舞台上、あまりの美しさにどこを見れば良いかわからなくなりそう。

『応天の門』、楽しみです!

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